アフレコ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アフレコ」の意味・わかりやすい解説

アフレコ

撮影後,映像に合わせて音やせりふ録音することで,和製英語「アフター・レコーディング」の略。反対同時録音本来の英語は,撮影後録音するということだけならポスト・レコーディング post recordingで済むが,撮影と編集が終わった段階で,画像に同調させて新しい音を録音するという意味合いなら,ポスト・シンクロナイゼーション post synchronizationという。日本語のアフレコはむしろこれに近い。ただしこの用語は,せりふの場合に用いられることが多く,編集後の音楽録音は別にポスト・スコアリング post scoringという。また,さまざまな音を録音しておき,撮影後に画像と統合して全体を再構成する手続きはダビング dubbingと呼ぶ。ポスト・シンクロナイゼーションが,映画技術として導入されたのは 1932年から。これによって,録音しにくい場所での撮影や,不十分な録音の修正が可能になったばかりでなく,俳優が歌う場面でプロ歌手の声を流したり,外国映画のせりふを上映国の言語に吹き替え (日本でいう「アテレコ」) たりすることもできるようになり,映画製作に少なからぬ影響を及ぼした。

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