アンガーマネジメント(読み)あんがーまねじめんと(英語表記)anger management

翻訳|anger management

共同通信ニュース用語解説 「アンガーマネジメント」の解説

アンガーマネジメント

1970年代に米国で始まった教育プログラム家庭内暴力の対応策や矯正プログラムとして導入されたが、2001年ごろから、より一般的なプログラムが普及、国際的に広まった。俳優チャーリー・シーンさんをはじめ、政治家医師、スポーツ選手らさまざまな職業の人が取り入れている。

11年設立の日本アンガーマネジメント協会には、講師役の公認ファシリテーターが約340人いる。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「アンガーマネジメント」の意味・わかりやすい解説

アンガーマネジメント
あんがーまねじめんと
anger management

衝動的な怒りの感情やいらだちをうまくコントロールするための心理教育プログラム。怒りの要因を客観的に見つめて考え方を変えることにより、自分の気持ちや問題点を相手に伝え、問題を解決するために適切な行動がとれるような感情のコントロールを習慣づける。

 1970年代にアメリカで始まった心理教育で、当初ドメスティック・バイオレンスDV)や、校内暴力を矯正するために導入された。しだいに職場でのパワー・ハラスメント対策やストレスの高い職場で働く人、子育てに悩む親などに向けて広く行われるようになり、効果が認められている。また、スポーツ選手や俳優などが冷静に競技演技をするために学習するプログラムとしても活用されている。

 日本でも、アンガーマネジメントは企業での社内教育のほか教師による児童生徒への体罰問題、「キレやすい」子供などへの対策として、全国の中学校高等学校、特別支援学校などで行われている。2011年(平成23)には、一般社団法人日本アンガーマネジメント協会が設立された。同協会では、アンガーマネジメントを学び、感情のコントロールや正しいしかり方を教えられると認定されたファシリテーターや、子供に感情教育を指導できるキッズインストラクターを養成しており、教育委員会などの職員が受講してファシリテーターの資格を取得する自治体も増えている。

[編集部]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例