日本大百科全書(ニッポニカ) 「イオニウム」の意味・わかりやすい解説 イオニウムいおにうむionium トリウム230に誤って与えられた元素名。ウラン・ラジウム系列のなかでウラン234(ウランⅡ)のα(アルファ)崩壊で生じたトリウム230は、1906年の発見当初、新元素とみなされ、イオニウムの名称と元素記号Ioが与えられた。しかし、発見者であるアメリカのボルトウッドBertram Borden Boltwood(1870―1927)が、その化学的性質がトリウムと同じであることを指摘し、それが同位体の存在を確認する端緒となった。海底土などの年代測定用核種としても利用される。[岩本振武][参照項目] | アイソトープ | ウラン | トリウム 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「イオニウム」の意味・わかりやすい解説 イオニウムionium ウラン系列の天然放射性核種 230Th を,特にイオニウムと呼ぶ。同位体として発見された最初のもので,海底土などの年代測定に重要な役割を果す。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報