日本大百科全書(ニッポニカ) 「いっかくじゅう座」の意味・わかりやすい解説
いっかくじゅう座
いっかくじゅうざ / 一角獣座
オリオン座のベテルギウス、こいぬ座のプロキオン、おおいぬ座のシリウスの3個の1等星を結んでできる「冬の大三角」の中ほどに横たわる星座。3月の南天にもっとも高く見られる。いちばん明るいβ(ベータ)星が3.9等で、あとはみなそれ以下の暗い星ばかりなので、頭に長い角(つの)を生やした想像上の動物である一角獣の姿は見つけにくい。ただ、冬の南天にかかる天の川の中にあるため、散開星団や散光星雲など見るべきものがたくさんある。なかでもばら星雲は有名である。
[藤井 旭]
『デイビッド・マリン著、長谷川哲夫訳『デイビッド・マリンの驚異の大宇宙』(2000・ニュートンプレス)』