こいぬ座(読み)こいぬざ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「こいぬ座」の意味・わかりやすい解説

こいぬ座
こいぬざ / 小犬座

冬の南の中天高くに見える星座天の川を挟んでおおいぬ座と向かい合っている。目をひくのは0.4等星のプロキオンと3等のβ(ベータ)星の二つだけのため、星の配列から小犬の姿を想像するのはむずかしいが、プロキオンが、オリオン座ベテルギウスとおおいぬ座のシリウスとで形づくる「冬の大三角」の目印となっている。プロキオンはギリシア語で「イヌの前に」という意味で、おおいぬ座のシリウスの先駆けとして昇ってくるところからきた名前である。距離は11.4光年で、距離が知られている恒星なかでは15番目に地球に近い。

[藤井 旭]


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関連語 五郎 石田

改訂新版 世界大百科事典 「こいぬ座」の意味・わかりやすい解説

こいぬ(小犬)座 (こいぬざ)
Canis Minor

略号はCMi。冬の夜空を飾り,天の川をはさんでおおいぬ座と向かい合う小星座。α星は光度0.4等,スペクトル型F5の星で,周期41年の実視連星系。伴星は光度10.3等で白色矮星(わいせい)である。その固有名プロキオンはギリシア語で犬の前にという意味で,おおいぬ座の輝星シリウスに先だって東の地平線を昇るのでこの名がある。β星は光度3.0等で,ゴメイザ(涙ぐむもの),あるいはムルジム(先行するもの)の固有名がある。概略位置は赤経7h30m,赤緯+6°。午後8時の南中3月中旬である。
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百科事典マイペディア 「こいぬ座」の意味・わかりやすい解説

こいぬ(小犬)座【こいぬざ】

3月上旬の夕方,南の中天に見える星座。α星はプロキオン

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