ウェストパック(読み)うぇすとぱっく(その他表記)WESTPAC

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ウェストパック」の意味・わかりやすい解説

ウェストパック
うぇすとぱっく
WESTPAC

ユネスコ(国連教育科学文化機関)にある政府間海洋学委員会IOC)が主催する西太平洋海域の調査、開発計画のための国際組織。Western Pacificの略である。日本をはじめ、韓国、中国フィリピン北朝鮮ベトナムマレーシアシンガポール、タイ、インドネシアオーストラリアニュージーランドフィジーサモアトンガソロモン諸島のほか、アメリカ、ロシア、フランス、イギリスの20か国が参加している。その事業プログラムとして、生物資源に関する海洋学、非生物資源に関する海洋学、海洋汚染研究モニタリング、海洋変動と気候に関する研究、タイランド湾共同研究、北東アジア海洋観測システム、東南アジア海洋観測システム、太平洋諸島海洋観測システム、国際西太平洋海底地形図作成計画などが推進されている。

安井 正・佐伯理郎]

『WESTPAC責任国立海洋データセンター編『WESTPACデータ管理ガイド』(1983・海上保安庁水路部)』『海上保安庁水路部編『WESTPAC atlas』1~3(1987~96・海上保安庁)』

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ウェストパック」の意味・わかりやすい解説

ウエストパック
programme of research for the Western Pacific; WESTPAC

西太平洋海域の気候変動海洋大循環の関連を中心とする研究,教育活動のプログラムで,政府間海洋学委員会 (IOC) の国際協力活動の一環として進められている。日本,中国,オーストラリア,アメリカなど 13ヵ国が参加。日本では東大海洋研究所や海上保安庁水路部が中心となって西太平洋海域で海洋調査を行うとともに,海上保安庁水路部のデータセンター発展途上国などからの研究員・研修員を受入れるなど,積極的に参加を続けている。

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