エリントン(読み)えりんとん(英語表記)Duke Ellington

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「エリントン」の意味・わかりやすい解説

エリントン
Ellington,Duke

[生]1899.4.29. アメリカワシントンD.C.
[没]1974.5.24. アメリカ,ニューヨーク
アメリカのジャズ作曲家,ピアノ奏者,楽団指揮者。本名 Edward Kennedy Ellington。 1918年に音楽塾時代からの仲間と楽団を結成,22年ニューヨークに進出,27年には有名なコットンクラブに出演して脚光を浴びた。 31年アメリカ各地を巡業,33年イギリス,中南米を演奏旅行。 39年にはヨーロッパ5ヵ国を歴訪,この頃から彼の楽団は最盛期に入った。楽団は初め 10人前後で編成されたが,15人前後まで拡大し,ビッグ・バンド・ジャズの創始者といわれる。 43年には第1回カーネギー・ホール・コンサート,50年には長時間のコンサートアレンジを LP用に録音。その後やや沈滞期に入ったが,56年のニューポート・ジャズ祭で大成功をおさめた。その後も活動は衰えず,69年には大統領主催の 70歳記念パーティがホワイトハウスで開かれた。彼はまたアメリカを代表する作曲家の1人であり,大作『黒と褐色幻想曲』 Black and Tan Fantasy,『ソリチュード』 Solitude,『A列車で行こう』 Take the "A" Trainなど 2000以上の曲を書き,映画音楽ミュージカルも手がけた。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「エリントン」の意味・わかりやすい解説

エリントン
えりんとん
Duke Ellington
(1899―1974)

アメリカのジャズ・ピアノ奏者、作曲・編曲者、楽団リーダー。首都ワシントン生まれ。1918年ごろから仲間とジャズを演奏し、22年ニューヨークに進出。24年に楽団リーダーとなり、27年末から有名なコットン・クラブに出演して名声を高めた。楽団を「自分の楽器」として、楽団員の個性特色にあわせて作曲を行い、独自の音彩と情緒のある音楽を創造した。代表作に『ソリチュード』『ムード・インディゴ』『サテン・ドール』など。

青木 啓]

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