コットン(英語表記)Cotton, Charles

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「コットン」の意味・わかりやすい解説

コットン
Cotton, John

[生]1585.12.4. ダービー
[没]1652.12.23. ボストン
アメリカ,ニューイングランド植民地の清教徒指導者。 1633年イギリスにおける非国教徒弾圧から逃れてボストンに移住。ボストンのファースト・チャーチの教師となり,マサチューセッツ湾植民地の宗教上,政治上の支配的地位についた。 R.ウィリアムズとの論争では行政官の権限は世俗的事柄のみでなく宗教的事柄にも及ぶとし,ウィリアムズや A.ハッチンソンを追放した。彼の教義問答集『子供向けのミルク』 Milk for Babes (1646) はニューイングランドの子供の標準的教科書となった。その他『天の王国の鍵』 The Keyes of the Kingdom of Heaven (44) ,『ニューイングランドにおけるキリスト教会の道』 The Way of the Churches of Christ in New England (45) ,『清められた会衆派教会の道』 The Way of the Congregational Churches Cleared (48) などの著作がある。晩年ますます反動化した。

コットン
Cotton, Charles

[生]1630.4.28. スタッフォードシャー,ベレスフォード
[没]1687.2.16. ロンドン
イギリスの詩人。 1676年,岳父 I.ウォルトンの『釣魚大全 (ちょうぎょたいぜん) 』第5版に加えた第2部の作者多くの陽気な詩を書いたほか,モンテーニュ『エセー』の翻訳 (1685) がある。

コットン
Cotton, Sir Robert Bruce, 1st baronet

[生]1571.1.22. ハンティンドンデントン
[没]1631.5.6. ロンドン
イギリスの政治家古書愛好家。収集した古文書写本,古書はコットン文庫として知られ,現在大英博物館に収められている。『ベーオウルフ』の写本もその一つである。

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