日本大百科全書(ニッポニカ) 「オクラホマ・シティ」の意味・わかりやすい解説
オクラホマ・シティ
おくらほましてぃ
Oklahoma City
アメリカ合衆国、オクラホマ州中央部にある同州の州都。人口50万6132(2000)。ノース・カナディアン川の北岸に位置し、州最大の都市で、政治、経済、商業、工業の中心地。面積では合衆国第2位の市域(1683平方キロメートル)をもち、三つの郡にまたがる。1928年に発見された油田地帯のなかにあり、州知事公邸の付近にまで油田が広がっている。石油が主産物で、油田用施設機械、航空機、電気機械などの工場がある。周辺が農業地域であり、大規模な家畜置き場、肉缶詰工場、綿工場もある。近くのティンカー空軍基地は世界で最大規模の兵站(へいたん)で、多数の労働者を雇用している。
1889年4月22日、先住民(アメリカ・インディアン)の領土の中央部が白人に開放されると、自営農地を求める人々が殺到して、1日で1万人の町が形成された。オクラホマとは「赤色人種」の意味で、1866年に先住民の領土を表すためにチョクトウ人の首長が提案し、市名となったものである。1910年に州都となった。州歴史博物館、カウボーイ博物館があり、州議事堂や動物園などとともに、観光の場所となっている。大学も多く、オクラホマ市立大学、オクラホマ・クリスチャン大学、オクラホマ大学医学部などがある。
[菅野峰明]