日本大百科全書(ニッポニカ) 「オブリガート」の意味・わかりやすい解説 オブリガートおぶりがーとobbligato イタリア語 音楽用語。原義は「必要欠くべからざる」の意で、17、18世紀の協奏的楽曲において、主旋律に次ぎ重要で、しかも変更が許されない声部のことをさす。「随意に」の意味でのアド・リビトゥムad libitumに対する語。とくに通奏低音を演奏する鍵盤(けんばん)楽器の場合、数字付き低音ではなく、演奏すべき音楽を完全に書き記した際にこの用語が用いられた。しかし、古典派以後は、主伴奏以外に、主旋律と相競うべく加えられた新たな旋律的伴奏accompagnamento obbligatoの形式をさすようになった。[黒坂俊昭] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「オブリガート」の意味・わかりやすい解説 オブリガートobbligato 音楽用語。本来は不可欠の楽器あるいは声部を意味する。アド・リビトゥムに対する語。今日では一般に助奏 accompagnamento obbligatoの意で,独奏あるいは独唱声部に対して協奏的に扱われる旋律的伴奏声部をさす。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報