オリックス(その他表記)oryx

翻訳|oryx

デジタル大辞泉 「オリックス」の意味・読み・例文・類語

オリックス(oryx)

ウシ科オリックス属の哺乳類の総称。大形から中形で、アフリカアラビア半島の砂漠や草原に生息するが、数は減少。雌雄とも槍状あるいはサーベル状の長い角をもつ。シロオリックスベイサオリックスアラビアオリックスなど。

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共同通信ニュース用語解説 「オリックス」の解説

オリックス

1964年設立のリース大手。銀行や保険、不動産といった多くの事業を傘下に抱える。プロ野球球団「バファローズ」も保有している。スカイマークの前身「スカイマークエアラインズ」に出資した経緯がある。2014年3月期の連結営業収益は1兆3416億円、純利益は1867億円。

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精選版 日本国語大辞典 「オリックス」の意味・読み・例文・類語

オリックス

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] oryx ) 偶蹄目ウシ科ブルーバック亜科の哺乳類。ただし近縁の二種を含むオリックス属三種の総称としていわれることもある。体長二メートル、体高一二〇センチメートル前後で、角はまっすぐ伸びて雄では一メートル以上になる。雌の角は雄より短く細い。体色は灰褐色で、顔には白と黒の特徴的な模様がある。また白い腹部と体側との境界に黒帯が走り、脚にも黒い帯がある。アフリカの乾燥草原に生息し、群れで生活する。

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改訂新版 世界大百科事典 「オリックス」の意味・わかりやすい解説

オリックス
oryx

雄,雌とも長いまっすぐな,またはサーベル状の角をもった偶蹄目ウシ科オリックス属に属する哺乳類の総称。アラビアとアフリカの砂漠やサバンナに分布。肩高85~140cm,体長160~235cm,角50~127cm,体重55~255kg。ゲムズボックOryx gazella(英名gemsbok/beisa),アラビアオリックスO.leucoryx(英名Arabian oryx),シロオリックスO.dammah(英名scimitar oryx)の3種がある。ゲムズボックはベイサオリックスともいい,東および南アフリカのサバンナ~半砂漠地帯にすみ,肩高115~140cm,体重180kg以上。体の大部分は赤褐色~灰白色,顔,腹,四肢などは白く顕著な黒斑がある。角はまっすぐで耳介がまるい。ふつう1頭の雄と数頭の雌およびその子で6頭くらいの小群をなすが,ときに30頭くらいの群れも見かける。早朝と夕方および月夜に出歩き,草や木の芽と葉を食べるほか,水分に富んだ球根を前脚で掘り出して食べる。妊娠期間260~300日,1腹1子,まれに2子,雌は出産に際して,2~3週間群れから離れる。子は3~4ヵ月で離乳,1年半~2年で成熟する。飼育下では18~22年生きる。天敵はライオン,ヒョウ,リカオンなど。アラビアの砂漠にすむアラビアオリックスは小型で肩高85~90cm,体重35~70kg。体は白く,四肢が黒い。妊娠期間は255~260日,雌は出産時に2~3時間群れから離れるにすぎない。野生のものは絶滅,保護下に約100頭が残生する。サハラ砂漠の南縁にすむシロオリックスは,肩高110~125cm,体重180~200kg。角はサーベル状に曲がり,首が赤褐色,胴と四肢は白色で黒斑を欠く。妊娠期間242~256日,しばしば30~200頭の大群をなし,季節に応じて長距離の移動をする。乾燥に強く,数週間水を飲まずに過ごすことができる。100年ほど前まではセネガルからナイル川流域まで広く分布していたが,近年分布域が狭くなり絶滅の恐れがでてきた。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「オリックス」の意味・わかりやすい解説

オリックス
おりっくす
oryx

哺乳(ほにゅう)綱偶蹄(ぐうてい)目ウシ科オリックス属に含まれる動物の総称。この属Oryxはアフリカ南部、西部、東部とアラビア南東部に分布し、砂漠や草原に生息する。大形ないし中形のアンテロープで、肩高は90~120センチメートル、体重は200キログラム内外である。雌雄ともに槍(やり)状、またはそれがサーベル状にカーブした長い角(つの)があり、長さは普通75~110センチメートルである。体色や斑紋(はんもん)は種によって異なる。普通5頭から十数頭の小群で暮らすが、雨期にはそれらが集まり、ときに100頭を超す大きな群れで生活する。群れはおもに雌と子からなり、雄は単独あるいは小群でいることが多い。草、木の葉、果実などを食べ、水がなくても長期間生存できる。交尾期になると雄どうしは角を突き合わせて闘うが、雄と雌も角を突き合わせて押し合う「打ち合い」(スパーリング)を行う。また、雄は雌を追いかけ、前足で雌の後ろ足の内側や外側に触れる「走り打ち」(ワイフキッキング)とよばれるディスプレーも行われる。妊娠期間は240~300日で、子は食物の豊かな雨期に産まれる。1産1子。乱獲され生息数は減少し、絶滅した種もあるが、次の4種が知られている。

 ゲムズボック(ケープオリックス)O. gazellaアンゴラ、モザンビーク南部およびローデシア地方から南に分布する。角は100~122センチメートルあり、体は灰茶色で、額から鼻面と目から下あごにかけて黒斑がある。ベイサオリックスO. beisaエリトリアからタンザニアにかけて分布する。角は70~105センチメートルで、体は黄土色。気が強く、ライオンさえも角で殺した例がある。シロオリックスO. dammahはセネガルからスーダンにかけて分布する。角は100~127センチメートルで、体は黄白色である。古代エジプト人は本種を家畜として飼育していたといわれる。アラビアオリックスO. leucoryxはアラビア半島に少数が生息し、もっとも絶滅が心配されている種である。角は75センチメートルほどで、体は汚れた白色。なお、オリックスはアダックスとともにオリックス亜科Oryginaeを形成する。

[今泉忠明]



オリックス(株)
おりっくす

リース業界の首位企業。1964年(昭和39)日綿実業(現、双日(そうじつ))と三和銀行(現、三菱(みつびし)UFJ銀行)が協力、ほかに商社2社、銀行4行の出資を得て、オリエント・リースを設立、アメリカのリース・ノウハウを導入して出発した。リース対象物件は、当初は産業機械が大半であったが、徐々に商業・流通関連の機器、事務機器、輸送用機器が大きな比重を占めていった。1972年にオリエント・リース・インテリア(現、オリックス・アルファ)、1973年にオリエント・オート・リース(現、オリックス自動車)などの別会社を設立してリース物件の多様化を進め、また1971年の香港(ホンコン)を皮切りに海外現地法人を次々に設立し、国際化を推進していった。1980年代は、M&A(企業の合併・買収)手法により異業種への参入も図り、茜(あかね)証券、不動産管理・運営会社の大阪市岡(いちおか)(現、オリックス・エステート)、プロ野球球団の阪急ブレーブス(現、オリックス・バファローズ)をグループの一員としたほか、欧米への進出が本格化した。1989年(平成1)に社名をオリエント・リースからオリックスに改め、1990年に日本初の先物(さきもの)投資運用専門会社オリックス・コモディティーズを、1991年にはオリックス生命保険を設立し、リースの枠を超えた事業展開を図っている。資本金2210億円(2018)、売上高2兆8628億円(2018年3月)。

[中村青志]

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百科事典マイペディア 「オリックス」の意味・わかりやすい解説

オリックス[株]【オリックス】

総合リースのトップ。1964年日綿実業(現ニチメン)・三和銀行等の共同出資により,大阪でオリエント・リースを設立。1989年現社名に改称。産業機械・工作機械・情報機器・船舶など幅広い物件をリース。物件の種類や事業内容による子会社を次々と設立して多角化を推進し,割賦販売や証券・生命保険にも進出。1988年三和銀行の仲介により,阪急電鉄から阪急ブレーブス(現オリックス・ブルーウェーブ)を買収し,広く名を知られるようになった。海外進出も積極的で1971年の香港を皮切りにアジア,アメリカ,ヨーロッパなど23ヵ国に進出している。本社東京。2011年資本金1440億円,2011年3月期売上高9701億円。売上構成(%)は,法人金融サービス11,メンテナンスリース24,不動産23,投資銀行7,リテール16,海外部門19。
→関連項目大京[株]日本債券信用銀行[株]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「オリックス」の意味・わかりやすい解説

オリックス
Oryginae; oryx

偶蹄目ウシ科ブルーバック亜科の動物の総称。オリックス属 Oryx,アダックス属 Addax,ローンアンテロープ属 Hippotragusなどが含まれる。肩高1~1.6m。雌雄ともに長い槍形,サーベル形,あるいは栓抜きのようにねじれた形の角をもつ。尾が長く,尾の先に毛総がある。アフリカの開けた場所,砂漠地帯,比較的明るい森林地帯にすむ。なお,狭義にはベイサオリックス Oryx beisaをさす。この種は肩高 1.1m,額から顔にかけて黒色の斑紋があり,前肢上部と体側に沿って黒色帯がある。

オリックス
ORIX CORPORATION

リース会社。1964年オリエント・リースとして設立。1969年株式額面変更のため同名のオリエント・リース(1950設立)に吸収合併される。1973年にオリエント・オート・リース(のちのオリックス自動車),1979年にファミリー信販(のちのオリックス・クレジット),1985年にバジェット・レンタカー(のちのオリックス自動車)などを設立。1988年にはプロ野球球団の阪急ブレーブスを買収。1989年現社名に変更した。リース事業のほか,不動産開発・賃貸事業,環境エネルギー事業,生命保険事業などを手がける。

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日本の企業がわかる事典2014-2015 「オリックス」の解説

オリックス

正式社名「オリックス株式会社」。英文社名「ORIX CORPORATION」。金融業。昭和39年(1964)「オリエント・リース株式会社」設立。平成元年(1989)現在の社名に変更。東京本社は東京都港区浜松町。大阪本社は大阪市西区西本町。総合リース会社。リース・融資事業を中心に金融サービスを多角展開。子会社で信託・保険・自動車リース・レンタカー事業も行う。プロ野球チーム「オリックス・バファローズ」の親会社。東京証券取引所第1部・ニューヨーク証券取引所上場。証券コード8591。

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小学館の図鑑NEO[新版]動物 「オリックス」の解説

オリックス
学名:Oryx gazella

種名 / オリックス
別名 / ゲムズボック
科名 / ウシ科
解説 / 顔に白黒もようがあり、V字形にのびた細長い角が目立ちます。
体長 / 1.5~2.2m/肩高1.1~1.3m
体重 / 100~210kg
食物 / 草や木の葉
分布 / アフリカ東部から南部の乾燥地帯

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