日本大百科全書(ニッポニカ) 「オーゼンセ」の意味・わかりやすい解説
オーゼンセ
おーぜんせ
Odense
デンマーク、ユトランド半島基部とシェラン島との間にあるフュン島の中心都市。人口18万3628(2002)は、同国第3位。工業は製糖などの食料品が中心であるが、同国第二の工業都市である。1966年にオーゼンセ大学が開校し、フュン島の文化的中心地の実を高めた。北欧神オーディンの名を冠した「オーディンの聖地」Othensveに語源をもち、988年に初めて記録に現れる。1020年ごろ司教座が置かれ、86年に当地のアールバニ教会で殺害されたクヌード(2世)聖王にちなんで聖地とされ、巡礼地となった。オーゼンセ川左岸は聖クヌード教会などの古い建物が建ち並び、童話作家アンデルセンの生地でもある。
[村井誠人]