カメノコハムシ(読み)かめのこはむし

共同通信ニュース用語解説 「カメノコハムシ」の解説

カメノコハムシ

かめこうた形をしている甲虫こうちゅうで、日本各地をはじめアジアヨーロッパなど世界中に生息する。アカザテンサイなどの葉を好む。南アメリカには、アクセサリー材料になるほど美しい仲間も。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「カメノコハムシ」の意味・わかりやすい解説

カメノコハムシ
かめのこはむし / 亀子金花虫
[学] Cassida nebulosa

昆虫綱甲虫目ハムシ科カメノコハムシ亜科に属する昆虫。日本各地のほかアジア、ヨーロッパに広く分布する。体長約7ミリメートル。亀の甲形の甲虫で白色ないし黄白色、背面に小さい黒点を散らし、前胸と上ばね両側は平たく広がる。幼虫は平たくて外縁に棘(とげ)があり、糞(ふん)を背中にのせる習性がある。

 カメノコハムシ亜科Cassidinaeの甲虫の英名は、tortoise beetlesで世界に3000種以上が知られ、とくに熱帯域には10ミリメートル以上の美麗な種があり、ナンベイオオカメノコハムシPolychalca variolosaのようにブローチなどの装飾品にされるものもある。いずれも亀の甲状で楕円(だえん)形ないし円形、成・幼虫ともアカザ、テンサイなどの葉を食べる。日本産は約30種、生時金色に光るジンガサハムシAspidomorpha difformisなどがある。

[中根猛彦]


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カメノコハムシ」の意味・わかりやすい解説

カメノコハムシ
Cassidinae; tortoise beetle

甲虫目ハムシ科カメノコハムシ亜科の昆虫の総称。全体の形がカメの形に似ており,平たく円形または楕円形。触角,肢とも短い。幼虫は脱皮殻を尾突起に残し,これにほぼ体が隠れるほどに自分の糞塊を乗せ,体を糞塊に偽装する。カメノコハムシ Cassida nebulosaが代表種。体長 7mm内外で,黄褐色成虫は5~8月に現れる。成・幼虫ともアカザ,サトウダイコンフダンソウなどを食べる。日本全土のほか,アジア東部,ヨーロッパに分布する。ジンガサハムシも金色に光るのでよく知られる。

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