カユプテ(英語表記)cajeput tree
punk tree
Melaleuca leucadendron(L.)L.

デジタル大辞泉 「カユプテ」の意味・読み・例文・類語

カユプテ(〈マレー〉kajuputih)

カヤプテ

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精選版 日本国語大辞典 「カユプテ」の意味・読み・例文・類語

カユプテ

  1. 〘 名詞 〙 ( [マライ語] kajuputih ) フトモモ科の常緑高木。オーストラリアから、東南アジアにかけて分布し、栽培もされる。高さ一五~三〇メートル。樹皮白色、枝はたれさがる。葉は互生し長さ五~二〇センチメートルの披針形。六~一〇月ごろ、淡黄白色の半球状の小花を枝の先端部の葉の下部にブラシ状につける。葉から採取樟脳に似た香りのカユプテ油は興奮剤、鎮痛薬にする。

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改訂新版 世界大百科事典 「カユプテ」の意味・わかりやすい解説

カユプテ
cajeput tree
punk tree
Melaleuca leucadendron(L.)L.

葉から油を採るフトモモ科の常緑高木で高さ10~20mとなる。通常,マングローブ林のすぐ後方の湿地に生え,群生する。樹皮はシラカバに似て灰白色,紙状でまき重なり,不規則に薄片となってはげるが,内皮はコルク質である。葉は短い柄を有し,互生,革質で長楕円形ないし披針形,多くの縦の平行脈があり,長さ5~17cm,両端はとがり,もめば芳香がある。花は小さく長さ3~5cmの花序に穂状につき,花弁は5枚で黄白色,時に紅色,長さ2~3mm。束生する多数のおしべがある。果実は鐘形で長さ5mm,萼片が宿存する。マレーシアからオーストラリア北部に分布し,時として栽培されている。枝葉を蒸留して得られる油はシネオールを主成分とし,ショウノウに似たさわやかな香りがあり,消化剤,防腐剤,カイチュウ駆除などに用いられる。カユプテ油の主産地はオーストラリア北部およびモルッカ諸島である。カユプテcajeputiはマレー語で白い木を意味する。材は堅く用材や燃料とする。

 カユプテを含むコバノブラッシノキ属Melaleucaはオーストラリアを中心に100種余りが知られ,数種がブラッシノキ属と同様に観賞用に温暖地で栽植される。
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