葉から油を採るフトモモ科の常緑高木で高さ10~20mとなる。通常,マングローブ林のすぐ後方の湿地に生え,群生する。樹皮はシラカバに似て灰白色,紙状でまき重なり,不規則に薄片となってはげるが,内皮はコルク質である。葉は短い柄を有し,互生,革質で長楕円形ないし披針形,多くの縦の平行脈があり,長さ5~17cm,両端はとがり,もめば芳香がある。花は小さく長さ3~5cmの花序に穂状につき,花弁は5枚で黄白色,時に紅色,長さ2~3mm。束生する多数のおしべがある。果実は鐘形で長さ5mm,萼片が宿存する。マレーシアからオーストラリア北部に分布し,時として栽培されている。枝葉を蒸留して得られる油はシネオールを主成分とし,ショウノウに似たさわやかな香りがあり,消化剤,防腐剤,カイチュウ駆除などに用いられる。カユプテ油の主産地はオーストラリア北部およびモルッカ諸島である。カユプテcajeputiはマレー語で白い木を意味する。材は堅く用材や燃料とする。
カユプテを含むコバノブラッシノキ属Melaleucaはオーストラリアを中心に100種余りが知られ,数種がブラッシノキ属と同様に観賞用に温暖地で栽植される。
執筆者:初島 住彦
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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