シネオール(読み)しねおーるでーたのーと

日本大百科全書(ニッポニカ) 「シネオール」の意味・わかりやすい解説

シネオール(データノート)
しねおーるでーたのーと

シネオール
1,8-シネオール
分子式C10H18O
分子量154.3
融点1℃
沸点176.4℃
比重0.9214(測定温度15.5℃,水15.5℃)
屈折率(n) 1.4586

シネオール
しねおーる
cineole

二環状モノテルペンの一つ。フトモモ科のユーカリノキの葉を水蒸気蒸留して得られる精油であるユーカリ油主成分ユーカリプトールeucalyptolともいう。天然に広く存在し、樟脳(しょうのう)、ハッカに似た清涼香気を有する無色液体。シネオールを含有する精油を分留して沸点170~180℃の留分をとり、ドライアイスなどの寒剤で冷却し、析出する結晶を分離して製品とする。人造ユーカリ油、鎮咳(ちんがい)剤、殺菌防臭剤として用いられる。

[佐藤菊正]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「シネオール」の意味・わかりやすい解説

シネオール
cineole

化学式 C10H18O 。ユーカリ油の主成分でユーカリプトールとも呼ばれる。クスノキの精油中に存在するモノテルペンアルコールで,ショウノウの香りをもつ無色の液体。沸点 177℃。刺激作用,去痰作用がある。香料医薬品に用いられる。

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