カルノーの定理(読み)カルノーのていり(英語表記)Carnot's theorem

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カルノーの定理」の意味・わかりやすい解説

カルノーの定理
カルノーのていり
Carnot's theorem

与えられた温度をもつ2つの熱源の間で働く熱機関うち可逆機関はどんな作業物質のときでもすべて同じ熱効率をもち,不可逆機関の熱効率はすべてこれより小さい。これをカルノー定理という。 S.カルノーがこれを提唱したのは,熱力学が完成されるより 30年も前のことであり,のちに R.クラウジウス熱力学第二法則から厳密に証明した。理想気体を作業物質とするカルノーサイクルにカルノーの定理を適用すると,絶対温度が T1T2(T1T2) の2つの熱源の間で働く可逆機関の熱効率は,1-T2/T1 であることが示される。

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