カーン石(読み)カーンせき(その他表記)kernite

最新 地学事典 「カーン石」の解説

カーンせき
カーン石

cahnite

化学組成Ca2B(AsO4)(OH4鉱物正方晶系,空間群,格子定数a0.711nm, c0.620,単位格子中2分子含む。単結晶はまれで,通常(110)を双晶面とする貫入双晶を形成することが多い。劈開{110}完全,脆弱,硬度3,比重3.156。無色~白色,ガラス光沢。薄片中無色,屈折率ω1.662, ε1.663,一軸性正,光分散強。米国ニュージャージー州フランクリンで,斧石脈中の空隙にダトー石・ばら輝石・珪亜鉛鉱などとともに産出。この鉱物に最初に注目した鉱物収集家Lazard Cahnの名にちなむ。

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出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「カーン石」の意味・わかりやすい解説

カーン石
かーんせき
kernite

特殊な堆積(たいせき)岩中に発達するホウ酸塩鉱物の集合体中の主成分鉱物一つアメリカのカリフォルニア州カーンKern郡クレーマーKramer地方原産。ここでは、ホウ砂(しゃ)などとともに、粘土質泥岩中に鉱層をなす、径数十センチメートルに及ぶ巨晶を産する。ホウ素地質時代温泉から供給されたものと考えられている。原産地にちなんで命名された。

加藤 昭]


カーン石(データノート)
かーんせきでーたのーと

カーン石
 英名    kernite
 化学式   Na2[B4O6(OH)2]・3H2O
 少量成分  ―
 結晶系   単斜
 硬度    2.5
 比重    1.91
 色     無
 光沢    ガラス
 条痕    無
 劈開    一方向に完全
       一方向にやや完全
       (「劈開」の項目を参照)
 その他   温水に可溶

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内のカーン石の言及

【ホウ酸塩鉱物(硼酸塩鉱物)】より

…そのためホウ酸塩鉱物としては100種類以上知られている。主なものはカーン石kernite Na2B4O6(OH)2・3H2O,灰ホウ石colemanite CaB3O4(OH)3・H2O,ルードウィ石ludwigite (Mg,Fe2+)2Fe3+(BO3),ホウ砂などである。これらは重要なホウ素資源で,その成因は火山噴気に起因するものが多く,砂漠地方,塩湖地帯に鉱床を形成する。…

※「カーン石」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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