カーン石(読み)かーんせき(英語表記)kernite

日本大百科全書(ニッポニカ) 「カーン石」の意味・わかりやすい解説

カーン石
かーんせき
kernite

特殊な堆積(たいせき)岩中に発達するホウ酸塩鉱物の集合体中の主成分鉱物一つアメリカのカリフォルニア州カーンKern郡クレーマーKramer地方原産。ここでは、ホウ砂(しゃ)などとともに、粘土質泥岩中に鉱層をなす、径数十センチメートルに及ぶ巨晶を産する。ホウ素地質時代温泉から供給されたものと考えられている。原産地にちなんで命名された。

加藤 昭]


カーン石(データノート)
かーんせきでーたのーと

カーン石
 英名    kernite
 化学式   Na2[B4O6(OH)2]・3H2O
 少量成分  ―
 結晶系   単斜
 硬度    2.5
 比重    1.91
 色     無
 光沢    ガラス
 条痕    無
 劈開    一方向に完全
       一方向にやや完全
       (「劈開」の項目参照
 その他   温水可溶

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