ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ガルト」の意味・わかりやすい解説
ガルト
Galt, Alexander Tilloch
[没]1893.9.19. モントリオール
カナダの政治家。ローアーカナダに移住し,イギリス領アメリカ土地会社の役員をつとめることによって,フランス系カナダにおけるイギリス人の間に勢力を伸張した。 1849年には連合カナダ植民地下院議員に選出され,フランス系カナダの過激な改革派,パルティ・ルージュとともに活動した。しかし 57年にパルティ・ルージュと手を切り,58年には初めてコンフェデレーションの基となる北アメリカのイギリス植民地の連合を議会に提議するにいたった。その後 J.A.マクドナルド,G.カルティエらと歩みをともにし,シャーロットタウン会議,ケベック会議にも参加して,カナダ東部 (現ケベック州) のイギリス系カナダ人をコンフェデレーション参加に導くことに尽力した。 67年の第1次マクドナルド内閣には蔵相として入閣したがまもなく辞任,72年には議員生活からも引退した。 80年から3年間は,カナダにとってイギリス駐在大使にあたるイギリス駐在高等弁務官をつとめ,ヨーロッパ諸国とカナダの通商関係の改善にあたった。
ガルト
Garut
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