ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カルティエ」の意味・わかりやすい解説
カルティエ
Cartier, George-Étienne
[没]1873.5.20. ロンドン
カナダの政治家。 1835年弁護士となり,37年ローアーカナダで生じた改革運動では L.パピノーのもとで戦ったが敗れてアメリカに亡命。大赦の結果 38年に帰国した。 53年グランド・トランク鉄道会社の顧問弁護士となる。一方,48年連合カナダ植民地下院議員に選出されて政界に入り,58年にはフランス系カナダにおける保守派の指導者となった。その結果,連合カナダ植民地においてイギリス系カナダの保守派を代表する J.A.マクドナルドと提携して保守党内閣を形成し,コンフェデレーションにいたる重要な時期のカナダ政治を,中断はあったが担当した。 64年のシャーロットタウン会議およびケベック会議に参加,反対を押切ってフランス系カナダ人をコンフェデレーションに参加させた。 67年カナダ自治領成立に際しては国防相として入閣。カナダ太平洋鉄道の建設に非常な意欲をみせていたが,その実現をみずに療養先のイギリスで没した。
カルティエ
Cartier, Jacques
[没]1557.9.1.
フランスの探検家,航海者。 1534年フランス王フランソア1世により東洋へいたる北西航路探検の任を命じられ,ニューファンドランドからセントローレンス川流域を探検しカナダと名づけた。この探検はのちにフランスが北アメリカ大陸で領土権を獲得する主張の際,重要な歴史的事実として認められた。
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