キアレッリ(読み)きあれっり(その他表記)Luigi Chiarelli

日本大百科全書(ニッポニカ) 「キアレッリ」の意味・わかりやすい解説

キアレッリ
きあれっり
Luigi Chiarelli
(1880―1947)

イタリア劇作家。1916年上演の代表作『仮面素顔』でグロテスク演劇の創始者となり、第一次世界大戦後ヨーロッパ演劇の革新に画期的役割を果たす。ほかに『絹の階段』(1917)、『噴火獣』『恋人達の死』(ともに1919)、『花火』(1922)など、いずれも思想の相対性、旧来道徳への不信懐疑、ブルジョア演劇の構成と主題への反発を示し、ピランデッロを招来する素地を培った。

[里居正美]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「キアレッリ」の意味・わかりやすい解説

キアレッリ
Chiarelli, Luigi

[生]1884. バーリ
[没]1947. ローマ
イタリアの劇作家。ブルジョア社会退廃を風刺し,いわゆるグロテスク劇を唱えて,前衛的な演劇論を発表した。同時に,自作を演出し,広くヨーロッパの演劇界に反リアリズムの新風を吹込んだ。おもな作品は『仮面と素顔』 La maschera e il volto (1916) ,『ビーナスの手』 La mano di Venere (35) 。

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