キ・かたむく

普及版 字通 「キ・かたむく」の読み・字形・画数・意味


12画

[字音]
[字訓] かたむく

[説文解字]

[字形] 形声
声符は奇(き)。〔説文三下に「持ち去るなり」とあり、〔説文通訓定声〕に「持夾」の誤りであろうという。挟みとる意とするが、傾くものを支える意であろう。奇に傾く、(支)に支持の意がある。〔説文〕九下にまた(き)を録し、「なり」とあって、山路の崎嶇たることをいう。声義の近い字である。

[訓義]
1. かたむく。
2. 傾くものを支える、もつ。
3. はさみもつ、はさみとる。

[古辞書の訓]
名義抄 ソバタツ・アヅカル/ カタブク 〔字鏡集 ウツハモノ・アツカル・カカゲタリ・カタブク・ソバダツ/ カタブク・ソバダツ・アヤフシ

[語系]
kiai、khiaiは声近く、ともに傾くものの意があり、それを支えることをいう。

[熟語]

[下接語]
・虚・傾・紅・斜・松・枕・低・棹・半


15画

[字音]
[字訓] かたむく

[説文解字]

[字形] 形声
声符は奇(き)。奇に不安定な、そろわぬものの意がある。〔説文〕四下に「角の一は俛(ふ)し、一は仰ぐものなり」とあり、左右の角の形がそろわぬ意とする。転じて奇邪の意となる。

[訓義]
1. かたむく。
2. と通じ、かたあし。
3. 奇と通じ、めずらしい。
4. 掎と通じ、とる、ひく。

[古辞書の訓]
〔字鏡集〕 ウシノツノノ一ハアガリ一ハサガリタル

[熟語]



6画

[字音]
[字訓] かたむく

[説文解字]
[甲骨文]

[字形] 形声
声符は(支)(き)。〔説文〕八上に「頃(かたむ)くなり。匕に從ひ、聲。匕は頭頃くなり」とあり、〔詩、小雅大東〕「たる彼の女」の句を引く。〔玉〕に「(あふ)ぐ皃なり」という。

[訓義]
1. かたむく。
2. あおぐ。
3. 字はまた跂に作る。

[古辞書の訓]
立〕 チマタ・クマタ・タカシ

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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