[生]1854.6.10. メッツ [没]1928.4.26. パリ フランスの劇作家。恵まれた家庭に育ち,早くから作家を目指した。 1892年,自由劇場の創立者 A.アントアーヌに送った戯曲『聖女の裏面』L'Envers d'une sainteほか2編が採用されて作家生活に入り,大勢を占めていた自然主義演劇のなかで,理知的思想劇の作者として認められた。「事実に劇的効果を加えるのではなく,観念の破局を期することによって困難な状況を解決する」というのが彼の作劇理論。ほかに『ライオンの食事』 Le Repas du lion (1897) ,『鏡の前の舞踏』 La Danse devant le miroir (1914) ,『天使の喜劇』 La Comédie du génie (21) などがある。