にゅう‐えき【乳液】
〘名〙
① 植物の乳細胞や
乳管から分泌される牛乳状の
樹液。パラゴムノキ、ウルシなどに見られ、弾性ゴムを主成分とする。クサノオウ、
タケニグサなどの黄褐色のものもある。
※堕落(1965)〈高橋和巳〉四「ケシの実もその乳
液も、それを乾燥した粉末も」
②
化粧品の一つ。皮膚に
油分を与えなめらかにするのに用いる濃い乳状液。油脂、炭化水素類、アルコール、ポリグリコール類などを界面活性剤で乳化したもの。
※欧米最新美容法(1908)「オートミールの特質は脂肪を乳液にする性分を有し」
※林檎の下の顔(1971‐73)〈真継伸彦〉「
クレゾールの乳液が撒かれた」
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乳液
にゅうえき
milky lotion
クリームに使われているのとほぼ同じ油分を水に乳化したもので,クリームと化粧水の中間に位置する化粧品。クリームと比べると油分が少ないのでさっぱりしており,肌に薄くむらなく伸ばしやすい。適度な油分と水分を肌に補うのが本来の目的だが,使用範囲は広く,種類も豊富。化粧下地やマッサージ,簡単な化粧落としなどにも使えるほか,リキッドファンデーションと混ぜれば薄化粧用のベースとしても利用できる。クリームと化粧水に挟まれて,これまであまり重視されなかったが,用途が多様とあって,その価値が見直されつつある。
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乳液
にゅうえき
化粧料の一つ。脂肪酸エステル、ラノリン、スクワラン、流動パラフィンなどをおもな原料とする液状クリームliquid cream。普通のクリームに比べて、均一に広く薄く皮膚に伸ばすことができる。皮膚の表面を乳化された薄い脂肪膜で覆って、脂肪分や水分を補給して皮膚の角質層に潤いを与え、おしろいのつきをよくする。あぶら性肌の、薄化粧下地として、また化粧水がわりに濃い化粧の仕上げにも使う。冬季の手のあれ止めや、男性のひげそりあとにも適している。
[横田富佐子]
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乳液【にゅうえき】
乳状の化粧水。構成成分はクリームに近いが,クリームより油性成分の量が少なく粘度が低いので,伸びがよく,さっぱりしている。
→関連項目化粧水
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世界大百科事典内の乳液の言及
【樹脂】より
…
[広義の樹脂]
固形物が水の中に分散しているような樹木の分泌物では,水が精油ほど早くは揮発しないので,長い期間流動性がある。このため乳液,樹液などとよばれ,やにと日常的には区別されている。しかし固形物の化学組成からみると,はっきりした区別はしにくい。…
※「乳液」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
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