クラ地峡(読み)くらちきょう(英語表記)Isthmus of Kra

日本大百科全書(ニッポニカ) 「クラ地峡」の意味・わかりやすい解説

クラ地峡
くらちきょう
Isthmus of Kra

東南アジア、マレー半島北部のタイ南西部とミャンマービルマ南端とが接する国境付近にある地峡。マレー半島でもっとも幅が狭く、最狭部約40キロメートル。西岸アンダマン海側のパクチャンから、東岸のタイランド湾側のチュンポンへ向けて低地および河川があり、分水嶺(ぶんすいれい)もそれほど高くない。この立地条件から、マラッカ海峡迂回(うかい)する航路を短縮するための運河を建設する候補地となっている。

[大矢雅彦]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「クラ地峡」の意味・わかりやすい解説

クラ地峡
クラちきょう
Isthmus of Kra

マレー半島の最狭部。タイ南部,ラノーン県とチュムポン県に属する。最も狭いところは 50kmに達しない。スズ産地としても有名。古くからアンダマン海とタイ湾を結ぶ道として利用された。 1973年,アメリカフランス,日本,タイが合同で原子爆弾による運河開削を提案したが,のち中止となった。マラッカ海峡のバイパスとして運河を建設する候補地とされている。

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