翻訳|bypass
一般には導管や水路などの迂回路の意味であるが,市街地やその他の交通障害地域を避けて造られる道路を指す場合が多い。日本に限らず街道などの幹線道路は,古くから市街地の中心を通過していたが,自動車交通の増加に伴い,そこが交通上の隘路(あいろ)となってきた。市街地の道路から通過交通を取り除き,通過交通のために市街地を避けて新たに道路を造ることは,市街地の環境や交通安全のために望ましいだけでなく,幹線道路自体にとっても,円滑な交通を確保する上で効果的な対策である。日本では第2次世界大戦後,幹線国道などでこうした方策が進められるようになり,イギリスなどにならってバイパスと呼んだ。その後,山岳地域通過の幹線道路の改築新道などにもこの名称が使われている。バイパスの構造は,出入制限のない一般の道路構造であることが多いが,有料道路など自動車専用道路の規格で造られることもある。
執筆者:武部 健一
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