グロリオサ(英語表記)Gloriosa; climbing lily; creeping lily; gloriosa lily

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「グロリオサ」の意味・わかりやすい解説

グロリオサ
Gloriosa; climbing lily; creeping lily; gloriosa lily

ユリ科グロリオサ属の総称。アフリカと熱帯アジアに5種が分布する。葉は柄がなく対生または3輪生。葉の先端部が糸状に伸びて,巻きひげのように周囲にからみつく性質がある。花は6花被片が開花とともにそり返り,おしべも6本。子房に対して花柱がほぼ直角に伸び,柱頭は3裂する。英名のクライミング・リリーは,はい上るように伸びる性質による。花形から和名キツネユリという。最もよく栽培されるのはグロリオサ・ロスチャイルディアナ G.rothschildianaで,長さ約 10cmの花被片が赤色と黄色の複色になる。切り花として人気が高く,鉢植えにも利用される。淡黄色の単色品種である`ルテア'G.superba `Lutea'も切り花で流通する。4~5月頃,有機質を多く含む用土に球根を植付け,よく日の当るところで育てる。秋に葉が黄変したら,球根を掘上げて翌春まで貯蔵する。

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