ケイパー(読み)けいぱー(その他表記)caper

翻訳|caper

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ケイパー」の意味・わかりやすい解説

ケイパー
けいぱー
caper
[学] Capparis spinosa L.

フウチョウソウ科(APG分類:フウチョウボク科)の低木。トゲフウチョウボク、カプリエともいい、つぼみカープルという。南ヨーロッパ原産。つぼみをピクルスにするため、フランスやイタリア、スペインなどで栽培される。高さ約1メートル、葉は卵円形、長さ5センチメートル、青緑色で白粉があり、葉腋(ようえき)には1対の刺(とげ)がある。春から夏、垂れ下がった枝の葉腋に、径4~5センチメートルの白色の大輪花をつける。雄しべ紫色で多数が束になって美しいが、花の寿命は1日である。排水のよい砂礫(されき)土の乾燥地でよく育つが、日本では育ちにくく栽培されない。

[星川清親 2020年11月13日]

食品

開花前のつぼみを塩と酢で漬けてピクルスにするが、小さなつぼみほど上等だとされている。香りの成分はカプリン酸で、乾いてしまうと香りも失う。細かく刻んでホワイトソースマヨネーズガーニッシュ(飾り付け)として用い、魚や肉料理の風味を引き立てる。また、アンチョビーの油漬けやスモークサーモンの付け合せとしてもよい。

[齋藤 浩 2020年11月13日]

 フウチョウソウ科の代表であったフウチョウソウ属は分子系統に基づく研究結果アブラナ科に近いことがわかったため、フウチョウソウ属とその近縁のものをフウチョウソウ科、それ以外のものをフウチョウボク科とすることになった。フウチョウボク科は木本で、世界熱帯から亜熱帯に分布する。

[編集部 2020年11月13日]

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栄養・生化学辞典 「ケイパー」の解説

ケイパー

 [Capparis spinosa].ケーパーともいい,ハーブの一種.ケシ目フウチョウソウ科カパリス属の植物ホウトウソウのつぼみで,ピクルスにしてサケ燻製などに添える.

出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報

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