カプリン酸(読み)かぷりんさんでーたのーと(英語表記)capric acid

日本大百科全書(ニッポニカ) 「カプリン酸」の意味・わかりやすい解説

カプリン酸(データノート)
かぷりんさんでーたのーと

カプリン酸
  CH3(CH2)8COOH
 分子式 C10H20O2
 分子量 172.3
 融点  31.3℃
 沸点  268.4℃
 屈折率 (n) 1.4288


カプリン酸
かぷりんさん
capric acid

炭素10原子からなる直鎖の飽和カルボン酸で、デカン酸ともよばれる。バターやし油パーム油などの油脂に数%含まれているが、エルム種子油ではとくに多く、含有量は全脂肪酸量のおよそ50%に達する。不快なにおいをもつ白色結晶。水には溶けにくいが、ベンゼンエタノールエチルアルコール)などの有機溶媒にはよく溶ける。香料潤滑剤医薬品などの原料に用いられる。

[廣田 穰]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例