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ポルトガルの小説家、外交官。詩人ケンタールとともにポルトガル写実主義文学の創始者で、鋭い観察力とユーモアと風刺に富んだ近代的な文体で社会を批判した。1873年ハバナ領事となり、外交官として欧米諸国を歴任後パリで客死した。初期はロマン派に属し、僧侶(そうりょ)の罪深き恋愛を扱った『アマーロ師の罪』(1875)で写実小説に転じ、人妻の不倫を描いた『従兄(いとこ)バジーリオ』(1878)、近親相姦(そうかん)をテーマとした『マイア家の人びと』(1888)などを書いた。87年以降は建設的な作品が多く、宗教感情の起源や人間の偽善性を扱った『聖者の遺物』(1887)、地方の小市民生活を描いた『名門ラミーレス家』(1900)、都会生活批判の『都会と山国』(1901)などがある。
[濱口乃二雄]
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