日本大百科全書(ニッポニカ) 「ケーナ」の意味・わかりやすい解説 ケーナけーなquena スペイン語 南アメリカのアンデス地域で使われてきた開管の縦笛。紀元前900年ごろから始まるインカのチャビン文化期以来、動物や人の骨をはじめさまざまな素材でつくられてきた。現在のケーナは長さ25~50センチメートル、アシ(葦)の茎を用いるものが多い。5~6個の指穴が管の下半分に等間隔に並び、裏面中央に親指の穴がある。歌口は、管の上端の縁を尺八のようにUまたはV字形などに切り込んである。ケチュア人、アイマラ人の民俗音楽で盛んに用いられ、1960年代以降はポピュラー音楽でも使用されるようになり、愛好者も多い。[卜田隆嗣] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例