普及版 字通 の解説
9画
[字訓] かりそめ・いやしくも・まことに
[説文解字]
[字形] 形声
声符は句(こう)。〔説文〕一下に「艸なり」とあり、〔急就〕に貞夫(ていふ)という草の名であるとする。しかし字の用義法からみて、単に草の名とは思われず、あるいは(敬)字の従うところのの異文であろうかと思われる。は呪祝のことに従っている羌人を殴(う)って敬(いまし)める意で、その敬められるような状態にあることをいう字であろう。ゆえに且、その他の意となる。
[訓義]
1. かりそめ、いやしくも、且・草率の状態をいう。
2. まことに。
3. 副詞として、もし、ただ、あるいは、ねがわくはなどの意に用いる。音を以て仮借するというよりも、おおむね字義の展開によるものであろう。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕 シバシバ・イヤシクモ・マコト・シバラクモ・モシ・イヤシ・スナハチ
[熟語]
安▶・焉▶・活▶・簡▶・虚▶・倹▶・言▶・語▶・合▶・聚▶・従▶・且▶・随▶・生▶・惜▶・賤▶・全▶・然▶・存▶・偸▶・▶・同▶・得▶・美▶・弁▶・免▶・妄▶・容▶・欲▶・利▶・禄▶
[下接語]
不・無・妄
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報