コゼンツァ(読み)こぜんつぁ(英語表記)Cosenza

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「コゼンツァ」の意味・わかりやすい解説

コゼンツァ
Cosenza

イタリア南部,カラブリア州コゼンツァ県の県都。前 204年ローマに奪われるまでブルッチ人の首都。旧称コンゼンティアで,ハンニバルや西ゴート王国アラリック1世 (410年ここで死んだ) の故地。その後もビザンチンサラセンスペインなどの支配下におかれ,1799年,ナポレオン侵攻下では一時共和国となった。その後両シチリア王国時代にはイタリア独立運動の拠点となり,1844年の不運なバンディエラ兄弟の戦いは有名。穀物類,ワイン,オリーブ油果実の集散加工地。家具,毛織物タンニン酸の製造も行われる。古い歴史を物語るロマネスク様式大聖堂 (1185) ,聖ドメニコ聖堂 (13世紀) など由緒ある建物が多い旧市街が,近代的な新市街を見おろしている。人口8万 7140 (1991推計) 。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「コゼンツァ」の意味・わかりやすい解説

コゼンツァ
こぜんつぁ
Cosenza

イタリア南部、カラブリア州コゼンツァ県の県都。人口7万1792(2001国勢調査速報値)。ラ・シーラ山麓(さんろく)のクラーティ川とブゼント川の合流点に位置する。ブゼント川によって、市は丘上の旧市街と、19世紀末以降に開かれた平地部の新市街に分けられる。農産物集散地地方行政の中心地である。特記すべき工業はない。大聖堂(13世紀)、サンタ・カテリーナ教会(15世紀)がある。

[堺 憲一]

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