日本大百科全書(ニッポニカ) 「コンコード」の意味・わかりやすい解説
コンコード(アメリカ合衆国、マサチューセッツ州)
こんこーど
Concord
アメリカ合衆国、マサチューセッツ州北東部の町。人口1万6993(2000)。ボストン大都市圏にある静かな住宅地であるが、電気工業、家具製造業などの工場が立地する。1635年建設。1775年4月19日、独立戦争の発端となった戦闘の地としてアメリカの歴史上もっとも有名な町であり、また、エマソン、オールコット、ソロー、ホーソンなどを輩出した文化とくに文学の中心地としても知られる。
[作野和世]
コンコード(アメリカ合衆国、ニュー・ハンプシャー州)
こんこーど
Concord
アメリカ合衆国、ニュー・ハンプシャー州の州都。メリマック川西岸にある。人口4万0687(2000)。同州の行政、経済、工業の中枢都市であるほか、交通の要地としても重要で、印刷・出版業を中心に電子工業や革製品、木製品、繊維、衣料など多種の工業が立地する。ワシントンDCにある国会図書館に使用されたコンコード大理石の産地としても有名である。1808年州都となり、53年に市制が施行された。1815年のミドルセックス運河の開通により急速に町が発展し、西部開拓に重要な役割を演じた駅馬車の車体をつくる合衆国最大の工場もあった。市の中央部に位置するシビックセンターには、大理石建築の州議会議事堂をはじめ、図書館、市民ホール、歴史記念館などが集まり、市民の憩いの場でもある。
[作野和世]