コンゴ族(読み)コンゴぞく(英語表記)Kongo

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「コンゴ族」の意味・わかりやすい解説

コンゴ族
コンゴぞく
Kongo

バコンゴ族 Bakongoともいう。コンゴ川河口付近を中心に,コンゴ民主共和国アンゴラなどに居住する中央バンツー語系民族。人口約 800万と推定される。 1482年ポルトガル人が訪れた当時までに,コンゴ王国首長などを近隣諸国に派遣して,強大な中央集権国家を形成していた。文明の水準は高く,西欧との通商が盛んであったが,1660年ポルトガルに敗れたのち,王国は崩壊した。出自父系をたどり,リニージをつくる。現在では,社会組織はきわめて分散的で,村単位以上の統合はない。生業は,雑穀,芋類,バナナをはじめ,コーヒー,カカオ,パームやしなども栽培する。狩猟漁労も一部で行われ,また都市居住者も多い。宗教の中心は祖先崇拝で,20世紀初頭から排欧的な宗教・政治運動が次々と起った。

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