コントラファゴット

デジタル大辞泉 「コントラファゴット」の意味・読み・例文・類語

コントラファゴット(〈イタリア〉contrafagotto)

ファゴットより1オクターブ低い音域をもつ木管楽器ダブルバスーン

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精選版 日本国語大辞典 「コントラファゴット」の意味・読み・例文・類語

コントラファゴット

  1. 〘 名詞 〙 ( [ドイツ語] Kontrafagott ) 木管楽器一つ。ファゴット属中最大で、最低の音域をうけもつ。管長五・九三メートルに達するので数回折り曲げてある。一七世紀初めドイツでつくられ、一九世紀後半ヘッケルの改良後普及。ダブルバスーン。コントラバスーン。〔洋楽手引(1910)〕

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百科事典マイペディア 「コントラファゴット」の意味・わかりやすい解説

コントラファゴット

ダブル・リード木管楽器。ダブル・バスーンともいう。ファゴットを大型化したもので,音域はさらに1オクターブ低い。独奏には不向きだが,ラベルの《左手のためのピアノ協奏曲》や《マ・メール・ロア》での用法には,この楽器ならではの特異な表現力が見事に引き出されている。→サリュソホーンリード

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「コントラファゴット」の意味・わかりやすい解説

コントラファゴット
こんとらふぁごっと
contrabassoon 英語
double bassoon 英語
Kontrafagott ドイツ語
contrebasson フランス語
contrafagotto イタリア語

ダブルリードの木管最低音楽器。木製または金属製。ダブルバスーンともよばれる。ファゴットよりもさらに8度低い、B♭0から2オクターブ以上の音域をもつ。この楽器は17世紀につくられたとされるが、現在の形は19世紀後半にヨハン・A・ヘッケルが考案した。約6メートルの管を縦に4本束ねたように曲げた形で、かなり重いため、底部に支柱ピンを取り付け、抱えるようにして演奏される。合奏のなかで低音を補強する使われ方が多いが、ラベルの管弦楽曲『マ・メール・ロア』の「美女と野獣対話」では、野獣の主題に独奏で用いられている。

[前川陽郁]

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音楽用語ダス 「コントラファゴット」の解説

コントラ・ファゴット(ダブル・バスーン)[contra fagotte / double bassoon / D.Bsn]

最も音域の低い木管楽器。通常のファゴットの1オクターブ下まで演奏できるが使える音域はファゴットより狭い。実際は最低音より1.5オクターブが効果的である。低音でくっきりとしたサウンドが必要なときに用いられ、あまり細かい動きには向かない。実音はあまりにも低いので、低音部譜表を使って1オクターブ高く記譜する。

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世界大百科事典(旧版)内のコントラファゴットの言及

【ファゴット】より

…低音域の音色や性格を端的に示す例を有名曲に求めれば,チャイコフスキー《悲愴交響曲》冒頭や,プロコフィエフ《ピーターと狼》(おじいさん役)など,高音域についてはストラビンスキー《春の祭典》冒頭や,ラベル《ボレロ》などがある。 同族楽器で,音域が1オクターブ低いコントラファゴット(ダブル・バスーン)は大編成の際などに用いるほか,ラベルの《マ・メール・ロア》のなかの野獣の声のように,怪異な効果にも利用できる。【北爪 利世】【関根 裕】。…

※「コントラファゴット」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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