ごさんめれ(読み)ゴサンメレ

デジタル大辞泉 「ごさんめれ」の意味・読み・例文・類語

ごさん‐めれ

[連語]断定助動詞「なり」の連用形「に」に、係助詞「こそ」、動詞「あり」の連体形「ある」、推量の助動詞「めり」の已然形「めれ」の付いた「にこそあるめれ」の音変化。近世中期以降「ござんめれ」とも》
…であろう。…であるようだ。
曽我五郎がのりたる馬―」〈曽我・五〉
…があるようだ。→ごさんなれ
「此の山陰に忍び者こそ―」〈浄・布引滝

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「ごさんめれ」の意味・読み・例文・類語

ごさん‐めれ

連語〙 (近世中期以後、誤って「ござんめれ」とも)
[一] (断定の助動詞「なり」の連用形「に」に、係助詞「こそ」、動詞「あり」、推定の助動詞「めり」の已然形「めれ」が付いた「にこそあるめれ」の変化したもの) …であるように見える。…の様子だな。…であるようだな。ごさめれ。
平家(13C前)七「あっぱれ、是は斎藤別当であるごさんめれ」
[二] 後世、(一)の語源が忘れられて、「ごさん」が「御座る」の変化したもの、あるいは、「御参」のように意識されたもの。あるようだ。→ごさめれござめり
浄瑠璃傾城酒呑童子(1718)一「中はいか成名作の干将(かんしゃう)莫耶(ばくや)ござんめれ、鞘(さや)ひとつになひまぜの縄(なは)になさんと左へねぢ」

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