日本大百科全書(ニッポニカ) 「サバフグ」の意味・わかりやすい解説
サバフグ
さばふぐ / 鯖河豚
硬骨魚綱フグ目フグ科のサバフグ属の総称であるが、そのなかでもシロサバフグとクロサバフグをさす。従来、和名サバフグとしてLagocephalus spadiceusの学名が与えられていたが、最近の研究により、真のL. spadiceusとは異なることが判明した。このため、従来サバフグとされていた種にはシロサバフグL. wheeleriという名が与えられた。真のL. spadiceusの形態や分布については、さらに研究を要する。
サバフグ属には、日本近海にはシロサバフグのほか、クロサバフグ、カナフグ、クマサカフグなどが分布し、東シナ海からインド洋およびアフリカ南部海域には、肉に強毒をもつドクサバフグを産する。
[松浦啓一]