ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「サラザン」の意味・わかりやすい解説
サラザン
Sarasin, Jean François
[没]1654.12.5. ペズナス
フランスの詩人。ラテン文学の素質を基盤に,響きがよく情熱的ではあるが,多少軽薄な気どった詩をつくった。スキュデリー嬢のサロンの中心人物で,当時人気のあったボアチュールと絶えず張合った。『悲劇論』 Discours de la tragédie (1639) ,『ボアチュールの葬儀』 La Pompe funèbre de Voiture (49) のほか,ソネット,マドリガル,書簡詩がある。
サラザン
Sarazin(Sarrazin), Jacques
[没]1660.12.3. パリ
フランスの彫刻家。パリで N.ギランの弟子となったが,1610年ローマに移り,古代彫刻およびミケランジェロの作品を研究。 28年パリに戻り,ルーブル宮殿の時計の間の人像柱,ベリュール枢機卿の墓,コンデ公爵の墓などを制作。ルイ 13世の宮廷彫刻家となり,アカデミーの創設者の一人となった。
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