サンルイスポトシ(読み)さんるいすぽとし(英語表記)San Luis Potosí

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「サンルイスポトシ」の意味・わかりやすい解説

サンルイスポトシ
San Luis Potosí

メキシコ中部,サンルイスポトシ州の州都。メキシコ市の北西約 350km,メキシコ高原中部にあり,標高約 1880m。 1583年フランシスコ修道会の伝道所が建設されたことに始り,1658年市となった。スペイン植民地時代にはこの地方の行政中心地として繁栄し,メキシコ独立に続く政治的混乱期には重要な役割を果した。 1863年には B.フアレス大統領が短期間であるがここに政府を移し,1910年 F. I.マデロメキシコ革命を起すべく決起を呼びかけた「サンルイスポトシ計画」を起草した地としても知られる。現在周辺の農業地帯の商工業中心地として,農産物集散や,ロープ,ブラシ,靴,綿織物毛織物衣服などの製造を行うほか,豊かな銀産地帯の中心地で,大規模な製錬所がある。市内には典型的なチュリゲラ様式の大聖堂をはじめとする多くの美しい聖堂がある。サンルイスポトシ自治大学 (1923) 所在地。交通の要地で,道路,鉄道が四通する。人口 52万 5819 (1990推計) 。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「サンルイスポトシ」の意味・わかりやすい解説

サン・ルイス・ポトシ
さんるいすぽとし
San Luis Potosí

メキシコ中西部、サン・ルイス・ポトシ州の州都。アナワク高原の標高1887メートルに位置する。人口62万9208(2000)。1583年鉱山都市として建設され、付近では銀、金、銅、カドミウムなどの鉱産が多い。市内には17世紀の教会が多く、バロック様式のサン・フランシスコ修道院は有名で、「庭園の町」の異名がある。特産物にレボッソ(婦人ショール)がある。

[高木秀樹]

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