シドニーオペラハウス

デジタル大辞泉 「シドニーオペラハウス」の意味・読み・例文・類語

シドニー‐オペラハウス(Sydney Opera House)

オーストラリアニューサウスウェールズ州の州都シドニーにある建物コンサートホール歌劇場劇場・スタジオなどで構成され、シドニー交響楽団・オペラオーストラリア・シドニーシアターカンパニーが本拠を置く。デンマークの建築家ヨーン=ウッツォンによる設計。風をはらむヨットの帆にも似た独特なデザインで知られ、難工事を経て1973年に完成。20世紀を代表する近代建築として、2007年に世界遺産文化遺産)に登録された。

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世界遺産詳解 「シドニーオペラハウス」の解説

シドニーオペラハウス【シドニー-オペラハウス】

2007年に登録されたオーストラリアの世界遺産(文化遺産)で、シドニー湾のベネロング岬にある。デンマークの建築家ヨルン・ウッツォンの設計による多目的劇場で、総工費1億2000万オーストラリアドル、16年の歳月をかけて1973年に完成した。外観は、貝殻やヨットの帆のような美しい曲線を描いている。内部には、大小4つの劇場があり、音楽、舞踊演劇などに利用される。最初の公演は、ロシアの作曲家セルゲイ・プロコフィエフの歌劇『戦争と平和』。20世紀を象徴するオーストラリアの代表的建築物として評価され、世界遺産に登録された。◇英名はSydney Opera House

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「シドニーオペラハウス」の意味・わかりやすい解説

シドニー・オペラハウス
Sydney Opera House

オーストラリアのシドニーにあるオペラハウス。デンマークの建築家ヨルン・ウッツォンの設計。 1957年の国際設計競技でデザインが決定したが,実施が難航し,イギリスの構造設計家オブ・アラップ (→OAP ) が球面を基本としたシェル構造にデザインを整理し,オーストラリア建築家チームが完成させた。美しい港に,三方が水に囲まれ,その白いシェル群はシドニーのシンボルとなった。公開は 1973年。 2007年世界遺産の文化遺産に登録。

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世界大百科事典(旧版)内のシドニーオペラハウスの言及

【近代建築】より

国際様式建築
[ポスト・モダニズム]
 国際様式は世界中の高層事務所建築の主流となったが,その画一的かつ非個性的な空間を嫌う声が60年代から現れてくる。すでにル・コルビュジエのロンシャンに建つ教会(1954),デンマークのウッツォンJørn Utzon(1918‐ )によるシドニー・オペラ・ハウス(1956設計),丹下健三設計の国立屋内総合競技場(1964)などの作品が,機能の充足のみからは説明のできない造形を示していたし,70年代に入るとフランスのエコール・デ・ボザール(国立美術学校)における設計の伝統であった古典主義的造形を標榜するアメリカのL.I.カーン,またAT & Tビル(1978設計)によって高層ビルに象徴的表現を復活させたP.C.ジョンソンらの影響力が強まった。構造技術の表現,工業生産力の建築への応用という近代建築の一貫したテーマは,J.スターリング設計のレスター大学工学部(1959),ピアノ=ロジャーズ設計のパリのポンピドゥー・センター(1977)などの表現を生んだが,プレハブ建築や工業化された建築部材はすでに先進国の日常生活そのものとなっていた。…

※「シドニーオペラハウス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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