ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「シャルロット」の意味・わかりやすい解説
シャルロット
Charlotte
[没]1985.7.9. フィッシュバハ城
ルクセンブルク女大公(在位 1919~64)。ルクセンブルク大公ウィレム4世の二女。1919年1月,姉マリー=アデレイドが第1次世界大戦中に親ドイツ的だったことを批判され女大公を退位したため,後継者となった。同 1919年フェリックス・ド・ブルボン・パルマと結婚。6人の子をもうけた。1940年5月,ナチス・ドイツがルクセンブルクに侵攻すると国外へ脱出,終戦までラジオを通じて祖国へ励ましのメッセージを送り続け国民の感動を呼んだ。1961年4月責務のすべてを息子のジャンに譲り,1964年退位。在位中は 2度憲法を改正し,国民へ普通選挙権を付与し,労働法や社会保障制度を成立させた。また非武装中立を廃止し,ベネルックス経済同盟,北大西洋条約機構 NATO,ヨーロッパ経済共同体 EECを通じて西ヨーロッパとの結びつきを強めるなど,ルクセンブルクを近代的国家へと大きく発展させた。
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