日本大百科全書(ニッポニカ) 「スペクテーター」の意味・わかりやすい解説 スペクテーターすぺくてーたーThe Spectator 18世紀イギリスの日刊紙。1711年3月、R・スティールとJ・アジソンによって創刊。仮想人物からなる会員クラブの発行という形式で、当時の風俗や文学に関する2人のエッセイを主として掲載する。田舎(いなか)紳士、サー・ロジャー・ド・カバリーといった仮想人物などで有名。1712年12月、555号でいったん廃刊。その後1714年アジソンにより再刊、80号で終刊。[玉泉八州男][参照項目] | アジソン | スティール 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「スペクテーター」の意味・わかりやすい解説 スペクテーターThe Spectator イギリスの評論家 R.スティールと J.アディソンが創刊した評論・随筆新聞。 1711年3月1日から 12年 12月6日まで発行。日刊。 14年に再刊されたが長くは続かなかった。「スペクテーター・クラブ」で当時の地主,新興商人,軍人などのメンバーが時代風俗,道徳,芸術などを論じ合うというフィクションを中心に,架空の投書の形式なども用いて,当時のほとんどあらゆる話題を取上げ,庶民にもわかりやすい文体と内容で常識的市民道徳を説いている。イギリスの定期刊行物史上で重要な位置を占めるが,それにもまして,市民文学,小説の歴史において重要な役割を果した。なお,同名の週刊誌が 1828年に創刊されている。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報