イギリスのエッセイスト,劇作家,政治家。ダブリン生れ。父親はイギリス系,母親はアイルランド系らしい。オックスフォード大学を中途退学して軍隊に入り,陸軍大尉まで昇進するが,やめて文壇に入る。これまでの自分の生活の反省をこめて教訓的散文《キリスト的英雄》(1701)を執筆。以後風俗の改良を旨として,新しい劇を試みる。《葬式》(1701),《うそつき恋人》(1703),《やさしい夫》(1705)は,当時の下品で放蕩と思われていた劇に対抗して,上品なやさしい感情に訴える特質をもっている。1709年,学校時代の旧友アディソンを誘って週3回の定期刊行物《タトラー》を創刊。その成功に勢いを得て11年に発行した《スペクテーター》も評判となった。続いて刊行した雑誌《ガーディアン》(1713)はホイッグ党色が強く,また彼自身議員(1713-14)として活躍したが,スウィフトらと対立し議席を失った。ジョージ1世の即位(1714)とホイッグ党の政権掌握とともに再び政界入りし,15年にはナイトに叙せられた。22年には劇の代表作《理性的な恋人たち》を発表,やさしい感情を重んじ風俗の改良を目ざした劇の代表的作品として,18世紀を通して人気があった。
執筆者:榎本 太
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アメリカの抽象表現主義、カラー・フィールド・ペインティングの画家。ノース・ダコタ州グランディンに生まれ、ニューヨークに没す。スポケーン大学、ワシントン州立大学大学院に学ぶ。1930年代まではヨーロッパの近・現代美術の諸傾向の影響を受けていたが、アメリカ西部の広大な風物を抽象化する絵画を描くにつれて自己の作風の確立に向かう。40年代の中ごろから大画面に厚塗りで不定形の色面と線を配した作品を制作。それはポロック、ニューマン、ロスコと共通する過去の造形を超えた空間を構築し、自然と感情を抽象的に表す内容を有している。代表作に『絵画』(1951・ニューヨーク近代美術館)がある。
[藤枝晃雄]
イギリスのジャーナリスト、劇作家。アイルランド生まれで、初め軍人であった。その後劇作に転じ、喜劇『葬式』(1701)を書いた。1705年の『やさしい夫』は、前代の喜劇と違い、教訓調と感傷的気分を特色とし、いわゆる感傷喜劇の代表とされる。1709年に随筆を主とする新聞『タトラー』を創刊したが、友人アジソンとともに1711年に同じような新聞『スペクテーター』を創刊して有名となった。のちにアジソンと不仲となり、劇評新聞『劇場』を出したり、政治論文も試みた。喜劇『さめたる恋人』(1722)も商人の生き方を表現して有名。
[岡 照雄]
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…ギリシア美術についても,ルネサンス美術についても,あるいはセザンヌの作品についても〈古典主義的様式〉が問題となるのはそのためである。 もともと西欧語において,スタイルstyle(英語),シュティールStil(ドイツ語),スティールstyle(フランス語)は,〈鉄筆〉を意味するラテン語stilusに由来し,それゆえに,鉄筆で書かれた文章の表現上の特色,すなわち〈文体〉を意味するようになった。この意味は今日でもまだ生きているが,別の言い方をすれば,〈文体〉とは〈文章の様式〉であるといってもよい。…
…イギリス18世紀初期の日刊のエッセー・ペーパー。アディソンJoseph AddisonとスティールRichard Steeleが1711年3月1日に創刊した。スティールは,1709年4月12日からアディソン,スウィフトJonathan Swiftら文人の協力をえて《タトラーTatler》(週3回刊)と題する,ビカスタッフIssac Bickerstaffという架空の語り手によるエッセー主体の新聞を出し,大きな成功を収めていた。…
…イギリス18世紀初期の日刊のエッセー・ペーパー。アディソンJoseph AddisonとスティールRichard Steeleが1711年3月1日に創刊した。スティールは,1709年4月12日からアディソン,スウィフトJonathan Swiftら文人の協力をえて《タトラーTatler》(週3回刊)と題する,ビカスタッフIssac Bickerstaffという架空の語り手によるエッセー主体の新聞を出し,大きな成功を収めていた。…
※「スティール」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
米テスラと低価格EVでシェアを広げる中国大手、比亜迪(BYD)が激しいトップ争いを繰り広げている。英調査会社グローバルデータによると、2023年の世界販売台数は約978万7千台。ガソリン車などを含む...
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