スループ(その他表記)sloop

翻訳|sloop

デジタル大辞泉 「スループ」の意味・読み・例文・類語

スループ(sloop/〈オランダ〉sloep)

1本マスト前後三角形縦帆をもつ小型帆船。17~19世紀に軍艦として使われた。

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精選版 日本国語大辞典 「スループ」の意味・読み・例文・類語

スループ

  1. 〘 名詞 〙 ( [オランダ語] sloep [英語] sloop ) マストが一本の帆船。単檣帆船。
    1. [初出の実例]「彼が乗たるスループ(舶種の名)、蒸気船より少しく離れ居れり」(出典:玉石志林(1861‐64)二)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「スループ」の意味・わかりやすい解説

スループ
sloop

(1) 1本マストの縦帆船。 (2) 17世紀から 19世紀にかけて使用された小型の軍艦で,帆装には3檣 (しょう) のシップと2檣のブリッグとがあった。 (3) 蒸気船時代になってからの軽快な哨戒用の補助艦船の名称。このように,時代によって船の実態は大きく変っているが,同一名称で呼ばれている点に特色がある。日本でも嘉永2 (1849) 年,江戸幕府が浦賀奉行所に命じて新造した2本マストの和洋折衷式の帆船を同じ名で呼んでいる。

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百科事典マイペディア 「スループ」の意味・わかりやすい解説

スループ

帆装様式で分類した帆船形式一つ。1本マストに縦帆を張るもっとも基本的なヨットの帆装で,メーンセールとジブセールの2枚の帆をもつのが普通。艇形は一般に細形で,舵のききがよく軽快。競走用モノタイプヨットのうち,フライングダッチマン,スター,ドラゴンなどはスループ様式である。
→関連項目ヨット

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世界大百科事典(旧版)内のスループの言及

【帆船】より

…現在のヨットに広く使用されている形の一つで,ふつうはバミューダメーンスルと,マストの前にステースル(インナージブ),その前にジブと合計2枚の船首三角帆(ヘッドスル)をもつ。(11)スループsloop 帆装様式の名称としてのスループは1本マストの縦帆船で,メーンスル1枚,ジブ1枚のものをいう。もっとも単純明快なヨットの帆装で,ごく小型のものから十数mに達するものまで広く使われている。…

※「スループ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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