飼料作物として栽培されるイネ科の一年草。アフリカ原産。最初スーダンで発見され,20世紀初めにアメリカに導入され,品種改良された。茎は細いが,草丈は2mほどになる。葉身は長さ30~50cm,幅1~2cm。よく分げつし,茎数が100本以上に増えることもある。初秋に,茎の先端にまばらに開いた穂を出す。種子は3~4mmの楕円形で,淡黄色から淡紫色の光沢のある穎(えい)に包まれる。5月ころに種をまき,7月ころから9月にかけて3回ほど刈り取る。夏季の暑さや干ばつに強いが,夏に雨が多いと病害を受けやすい。日本では第2次大戦後に栽培が増えた。おもに乾草とするかサイレージとして利用する。青刈りして生食させることもできるが,若い茎葉や生育不良の新鮮葉には,青酸を含むことがあり,注意を要する。しかし茎葉を乾燥させれば中毒の心配はない。関東以南の暖地では市街地の空地や土手などに野生化しているものもある。
執筆者:星川 清親
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イネ科(APG分類:イネ科)の一年草。アフリカ原産で、最初に発見されたのがスーダン地方なのでこの名がある。モロコシの近縁種で、高さ2メートルになり、地際から多くの枝を出して株状となる。葉身は長さ30~50センチメートル、幅1~3センチメートル。初秋、茎の先に、まばらに穂をつける円錐(えんすい)花序を出す。種子は長さ3~4ミリメートルの楕円(だえん)形で、淡黄色から淡紫色の光沢のある穎(えい)に包まれる。茎葉を飼料とするため栽培され、おもに乾草やサイレージ(埋蔵飼料)として利用する。青刈りを利用する場合には、若い茎葉に青酸が含まれることがあるので、いったん乾かしてから与える。20世紀初めにアメリカに導入され、品種の改良がなされ、日本には第二次世界大戦後に導入された。暖地用牧草として普及し、関東地方以西では空き地などで野生化もしている。
[星川清親 2019年8月20日]
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