スーダングラス(その他表記)Sudan grass
Sorghum sudanense(Piper)Stapf.

デジタル大辞泉 「スーダングラス」の意味・読み・例文・類語

スーダン‐グラス(Sudan grass)

イネ科一年草。高さ約2メートル。葉は広線形で長い。秋、淡黄色の穂をまばらにつける。アフリカ原産で、牧草として栽培

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精選版 日本国語大辞典 「スーダングラス」の意味・読み・例文・類語

スーダン‐グラス

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] Sudan grass ) イネ科の多年草。アフリカ原産で、牧草として栽培される。高さ二~三メートル。稈(かん)は横にはう地下茎から直立する。葉は先のとがった広線形で、長さ二〇~三〇センチメートル。夏から秋にかけて稈の先端一個の大きな円錐花序をつける。

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改訂新版 世界大百科事典 「スーダングラス」の意味・わかりやすい解説

スーダングラス
Sudan grass
Sorghum sudanense(Piper)Stapf.

飼料作物として栽培されるイネ科の一年草。アフリカ原産。最初スーダンで発見され,20世紀初めにアメリカに導入され,品種改良された。茎は細いが,草丈は2mほどになる。葉身は長さ30~50cm,幅1~2cm。よく分げつし,茎数が100本以上に増えることもある。初秋に,茎の先端にまばらに開いた穂を出す。種子は3~4mmの楕円形で,淡黄色から淡紫色光沢のある穎(えい)に包まれる。5月ころに種をまき,7月ころから9月にかけて3回ほど刈り取る。夏季の暑さや干ばつに強いが,夏に雨が多いと病害を受けやすい。日本では第2次大戦後に栽培が増えた。おもに乾草とするかサイレージとして利用する。青刈りして生食させることもできるが,若い茎葉や生育不良の新鮮葉には,青酸を含むことがあり,注意を要する。しかし茎葉を乾燥させれば中毒の心配はない。関東以南の暖地では市街地の空地土手などに野生化しているものもある。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「スーダングラス」の意味・わかりやすい解説

スーダングラス
すーだんぐらす
Sudan grass
[学] Sorghum × drummondii (Nees ex Steud.) Millsp. et Chase
Sorghum sudanense (Piper) Stapf.

イネ科(APG分類:イネ科)の一年草。アフリカ原産で、最初に発見されたのがスーダン地方なのでこの名がある。モロコシの近縁種で、高さ2メートルになり、地際から多くの枝を出して株状となる。葉身は長さ30~50センチメートル、幅1~3センチメートル。初秋、茎の先に、まばらに穂をつける円錐(えんすい)花序を出す。種子は長さ3~4ミリメートルの楕円(だえん)形で、淡黄色から淡紫色の光沢のある穎(えい)に包まれる。茎葉を飼料とするため栽培され、おもに乾草やサイレージ(埋蔵飼料)として利用する。青刈りを利用する場合には、若い茎葉に青酸が含まれることがあるので、いったん乾かしてから与える。20世紀初めにアメリカに導入され、品種の改良がなされ、日本には第二次世界大戦後に導入された。暖地用牧草として普及し、関東地方以西では空き地などで野生化もしている。

[星川清親 2019年8月20日]

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百科事典マイペディア 「スーダングラス」の意味・わかりやすい解説

スーダングラス

アフリカ原産のイネ科の一年生夏作飼料作物。エジプトからスーダンにかけて生育していたが,主に米国で牧草として栽培されるようになった。草丈は1〜2.5m,茎径は6〜8mm。分げつ数はきわめて多く叢状を呈する。穂は粗な円錐形。高温に強く耐干性を有する。生草収量が大であるうえに家畜に好まれるため,日本でも広く用いられる。主に乾草やサイレージとして利用される。
→関連項目牧草

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「スーダングラス」の意味・わかりやすい解説

スーダングラス
Sorghum vulgare var. sudanense; Sudan grass

イネ科モロコシ属の大型一年草。アフリカのナイル川流域のスーダン地方の原産で,モロコシ (蜀黍)に似て高さ 3mぐらいに達する牧草の一種である。特に干し草用として栽培される。

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