セキショウ(読み)せきしょう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「セキショウ」の意味・わかりやすい解説

セキショウ
せきしょう / 石菖
[学] Acorus gramineus Soland.

サトイモ科(APG分類:ショウブ科)の常緑多年草根茎はよく分枝する。葉は根茎上に2列につき、線形で長さ30~50センチメートル、中央脈は目だたない。3~5月、花茎出し、細長い肉穂花序をつける。花茎には、葉と同形の包葉が接続してつく。水辺の岩上や砂礫(されき)地に群生し、本州から九州、および韓国の済州島、中国、台湾東南アジアインドに分布する。

[邑田 仁 2021年12月14日]


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「セキショウ」の意味・わかりやすい解説

セキショウ(石菖)
セキショウ
Acorus gramineus

サトイモ科の多年草。北海道を除く日本各地に自生し,谷川などの流れに沿って生える。庭園の水辺などにもよく植えられる。全体はショウブに似て芳香もあるが,各部が小型で根茎は細くて硬い。葉も細く幅 1cmぐらい,長さ 20~50cmの線形で中肋が目立たない。4~5月頃,葉に似た花茎を出し,なかほどに淡黄色の細長い肉穂花序をつける。根茎を鎮痛鎮静健胃,強壮などの薬用にする。

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