セント・ジョンズ(読み)せんとじょんず(英語表記)Saint John's

翻訳|Saint John's

日本大百科全書(ニッポニカ) 「セント・ジョンズ」の意味・わかりやすい解説

セント・ジョンズ(アンティグア・バーブーダ)
せんとじょんず
Saint John's

カリブ海東部、リーワード諸島にあるアンティグア・バーブーダの首都。人口2万2342(1991)。アンティグア島北西部の入り江の奥に位置する商業都市。セント・ジョンズの港はクルーズ船が入港できるように浚渫(しゅんせつ)されている。アメリカやイギリスからの観光客が多く、観光が重要な産業となっている。代表的な建物バロック様式白亜のセント・ジョンズ大聖堂である。この建物は1683年と1745年の地震によって破壊されたが、そのたびに再建され、現在の建物は1845年に建設されたものである。植民地時代に裁判所であった建物はアンティグア・バーブーダ博物館となり、先住民アラワク民具・道具や芸術品などとともにアラワクの実物大民家、サトウキビ・プランテーションの模型などが展示されている。

[菅野峰明]


セント・ジョンズ(カナダ)
せんとじょんず
Saint John's

カナダ、ニューファンドランド州南東部の都市で、同州州都。人口9万9182、大都市圏人口17万2918(2001)。大西洋に面した港があり、周囲を山に囲まれている。この港は1497年にG・カボートにより発見され、タラ漁の中心地として発展、16世紀にはヨーロッパ諸国の漁船基地となった。今日では北大西洋防衛上の重要な港であるが、経済上の重要性は失われつつある。また、1901年、G・マルコーニがここで大西洋横断無線電信を最初に受信するなど、多くの歴史的事件の場でもあった。

[山下脩二]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「セント・ジョンズ」の意味・わかりやすい解説

セントジョンズ
St.John's

カナダ最東端の都市。ニューファンドランド・ラブラドル州の州都。同州最大の都市。ニューファンドランド島のアバロン半島にある天然の良港で,漁港に起源をもつ。居住は沿岸漁業を保護するためイギリス政府により制限されていたが,17世紀初頭から永住地として認められた。半島の経済,文化,交通の中心地として繁栄。タラ,ニシンの漁業基地で,水産加工,造船,繊維工業,家具製造が行なわれる。住民の大部分はアイルランド,イギリス系で,その半数はローマ・カトリック教徒。 1901年グリエルモ・マルコーニが大西洋横断の無線通信を受信した土地で,国の史跡がある。また近くには宇宙衛星の追跡基地もある。人口 10万6172(2011)。

セントジョンズ
Saint John's

西インド諸島東部,リーワード諸島中部,アンティグア・バーブーダの首都。アンティグア島北西岸にある港湾都市で,観光・保養地として知られる。北東郊には国際空港がある。しばしば地震やハリケーンにより大損害を受け,1974年 10月には大地震があり,大聖堂を含む多くの建物が大破した。人口 2万2000(2009)。

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