改訂新版 世界大百科事典 「ソウザ」の意味・わかりやすい解説
ソウザ
Tomé de Sousa
生没年:?-1579
ポルトガルのブラジル植民地の初代総督。在任1549-53年。1532年にカピタニア制が施行された後も,ポルトガル人入植者の横暴な行為のために,インディオがフランス人に協力するようになり,またカピタニアの責任者ドナタリオと入植者の間の紛争も絶えなかったので,ポルトガル王ジョアン3世は,植民地に自らの代表を派遣することにした。アフリカとインドで軍人,行政官として実績をあげていたソウザが選ばれたが,彼の着任の際には,6隻の船に彼を補佐する首席財務官,首席判事,官吏,兵士,大工,石工,職人,入植者など約1000人が同乗して到着した。ソウザは市会発足,首都サルバドルの建設,造船所設立,イエズス会への委託によるインディオの教化改宗,牧畜導入,他のカピタニアの監査,各地の要塞の点検など,多くの事業に精力的に取り組み,功績をあげた。
執筆者:山田 睦男
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報