ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ダビット」の意味・わかりやすい解説
ダビット
David, Gerard
[没]1523.8.13. ブリュージュ
フランドルの画家。最初ハールレムで G.トット・シント・ヤンスの影響を受け,のちイタリアで一時過したとみられるが,1483年ブリュージュに移住,画家組合に加入した。同地では H.メムリンクの影響を受け,彼の死後 1501年には画家組合長となった。 15~21年にはアムステルダムでも制作している。細密画家としてもすぐれ,フランドル絵画の伝統をふまえて異様な静謐感や迫力あふれる絵を描き,ブリュージュ派の最後を飾る巨匠となった。作品はキリストの洗礼を主題とした『ヤン・デ・トロンプの祭壇画』 (1502~08,ブリュージュ,市立美術館) ,ブリュージュのカルメル会修道院のための『天使,聖人たちに囲まれた聖母子』 (09,ルーアン,市立美術館) 。
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