ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「テッシン」の意味・わかりやすい解説
テッシン(大)
テッシン[だい]
Tessin, Nicodemus, the Elder
[没]1681.5.24. ストックホルム
スウェーデンのバロック建築家。「大テッシン」と呼ばれる。ストックホルムで建築家として活動し,1646年王室建築家となり,51~52年にヨーロッパ各国に遊学,カルマルの大聖堂 (1660起工) ,ストックホルム近郊のドロットニングホルム宮殿 (62起工) ,エーテボリ市庁舎 (70起工) ,ストックホルムのリッダルホルム聖堂付属の霊廟 (71設計) を建てた。 61年以来ストックホルム市の主任建築家でもあり,74年に貴族に列せられた。
テッシン(小)
テッシン[しょう]
Tessin, Nicodemus
[没]1728.4.10. ストックホルム
スウェーデンのバロック建築家。「小テッシン」と呼ばれる。 N.テッシンの子。 1673~83年の間,ヨーロッパ各地で修業,イタリアではベルニーニに学んだ。帰国後,父の跡を継いで王室建築家となり,ドロットニングホルム宮殿を完成,次いで大作ストックホルム王宮 (1690頃設計,97~1704) を建造。貴族,議員となり,大学総長,宮内庁長官を歴任した。
テッシン
Tessin, Carl Gustaf, Greve
[没]1770.1.7. オーケルエー
スウェーデンの宮廷政治家。伯爵。小テッシン(→テッシン〈小〉)の子。スウェーデン美術アカデミー創立に努力。多くの詩,寓話を残す。反ロシア的色彩の強いハット党(→キャップ党・ハット党)の創始者として国王アドルフ・フレデリックの宮廷で勢力をふるった。
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